2011年、夏。
ワタシは悶々としていた、、、いや、モンモンモンとしていた、、、漫☆画太郎。
昨年秋口に引越しした際に貯金を全て吐き出し、気ままな独り暮らしを謳歌するものの銭は出ていくばかり。
冬、暖をとれるのは炬燵のみ。
夏、涼を感じられるのは扇風機と水シャワーのみ。
暖房が苦手、寒いのがそこまで苦にならない、気温下がった夜にしか家に居ない、冷え性やからクーラーやと冷え過ぎる、、、
などの、常人には強がりだ、変人だ、奇人だと言われそうな、実際言われる理由はさておき、ともかく遊興費に余裕がない。
遠方を徘徊し、プチブルジョワ的な宿に泊まり、好きなもんを好きなだけ食う。
そんな余裕がないのである。
正確には我慢の無さと無駄遣いが多いだけだけどね。
そして、ついにその日はやってきた。
向こうからやってきた。
葱しょって。
仕事仲間がバーベキューに行きたいだ、温泉に行きたいだ何だと騒ぎ始めたのである。
これに乗っからない手は無い。
ワタクシもその会話に脇から「バーベキューは暑いからヤダ」、「温泉は嫌いだ」、とか何だと口を挟み、計画は迷走化。
そんな少しばかりのグダグダもありつつも、とりあえず催行日は残暑厳しい9月某日、目的地を福井に設定。
それから数日後。
早朝とは言えないくらいに日が昇ってから集結した面々は、退屈な高速道路に乗り、一路福井県へ。
当然ながら特に何もなく滋賀県を過ぎ、あっという間に福井に到着。
唯一行くことを決めていた場所へと向かったのである。
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それがココ、ワンダーランド。
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ワンダーランドである。
2回言ったのに特に意味はないが、ご想像の通り遊園地である。
しかし、ただの遊園地ではない。
タダの遊園地なのである。
入場無料なのである。
遊びの王国だ、遊びの遊園地だとのたまうこのワンダーランド。
福井市の北、温泉で有名なあわら市と坂井市の境にある遊園地で、
入場料金は何と無料。
それだけで素晴らしい。
まさに夢の国、ワンダーランド。
駐車場から、入ったそばからムンムンと漂っております。
B級、、、いや、C級に近しい芳香が。
それもそのはず。
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どっかで見たことあるよなキャラが、、、
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どう見てもリラ○クマにしか見えないよなキャラが
そこらかしこに。
名前は“くまのくー”。
素晴らしい。
このパクり根性丸出しと園内の人気の無さ。
素晴らしい。
寂れた遊園地好きにはたまらない場所である。
しかし、このワンダーランド。
ただの寂れた遊園地ではない。
タダだけど。
全国でも珍しいアトラクションがあるのである
何故わざわざ福井くんだりまで来たのか。
しかもこんな寂れた遊園地に。
それはそのアトラクションを体験したいがため。
それがためだけに来たのである。
それ、、、
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それはバンジージャンプである。
旅の計画段階でどういうわけか、、、
てか、ワタクシがバンジージャンプをしたいと発言。
すぐさまインターネットという文明の利器を使い調査したものの、
近畿圏にはバンジージャンプをする施設がない。
では、1番近い場所は何処か?
福井だ、ワンダーランドだ、じゃそこに決定。
という話だったわけである。
てことで早速バンジージャンプへ向かったところ先客が。
ん?
あの白い肌、黒く長細い瞳、面長の顔、、、
何処かで見たことあるような、、、
もしや、、、
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「ふぉっふぉっふぉっ、はろーー、えぶりばでえ!」
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お久しぶりもオヒサシブリ、ご存知“すくり〜むサン”である。
「お久しぶりです。お変わりないようで。」
「オヒサシブリね〜、高いところから御免あそばせ。」
「そら高さ25mもありますもんね。」
「それはそうと夏はキライじゃ。ご覧なさい、ほらっ、脇汗。」
「、、、、、、で、何故こんなところにいらっしゃるのですか?」
「こんなに脇汗かいちゃデブだと思われちゃうよ。でも長袖着てないと火傷しちゃうしね、肌弱いから。」
「、、、、、、」
「ん?何か言った?よく見てもらったら分かるだろうけどね、耳ないからボク。もっかい言ってくれるかな?」
「聞こえてんじゃん、、、いや、独り言です。え〜、何故此処に?」
「うんうん、聞こえますよ〜。それは6年前のことでした、、、いや5年前だったかな、どうだったかな、ん〜、、、」
「なげぇよ、ぜってぇコノ話長くなるよ。。。」
「鳥になりたいとボクはパラグライダーをしたのです。しかし上手く飛ぶことは出来なかったのです。あれから5年、、、いや、6年、、、
兎にも角煮も、、、くっくっくっ角煮、、、兎の角煮、、、くっくっくっ。」
「、、、あの〜」。
「失敬、失敬。とにかく、ワタシは鳥になりたかったのです、、、あらっ、鳥だけに鳥肌が立ってますよワタクシ。」
「、、、早く飛べ。」
「はい、すんません、分かりました。」
「分かれば良し。」
「んじゃ、飛びます、、、」
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とぅ!
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おぅぅぅ、、、
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バィ〜〜ン!
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すくり〜むサン曰く、「飛ぶ直前のゾクゾク感、恐怖と興奮が入り混じるドキドキ感がたまらん」、だそうです。
よっぽど気に入ったのか、もう1回飛んでましたもん、彼。
1回2000円もすんのにね。
そんな阿呆はほっといて、我々一行はカート乗ったりバッティングセンターで遊んだりしつつ無為に時間を浪費。
バンジージャンプをするためにココへ来たのであって、他に用もなけりゃ興味もなし。
目的がある旅というものは実に哀しいものです。
ということで、早々にワンダーランドから退散。
アテもなく車を走らせ始め、メシをそろそろ食いたいだ、キレイな海岸がどうだとか言いつつメシも食わず、キレイな海岸にも辿り着けずウロウロ。
結局は福井といえばココ的な、お約束の場所へと向かうのであります。
そう、東尋坊です、はい。
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数年ぶりに来ましたがね、特に変化なし。
そして興味もなし!
同行者たちに付き合いつつブ〜ラブラ。
眺めつつパシャリ。
、、、腹減った。
メシ食いたい。
何?海鮮丼?
あ〜ダメダメ、ココらのメシ屋でんなもん食ったら。
上に乗っかってる具は多いのに、白ゴハンの量めっさ少ないねんで。
ペラペラやで、ホンマ。
それでも頼むん?
まぁ、好きにし〜さ。
オレは海鮮の丼ものは食わへん、ソースかつ丼を食う。
これなら白ゴハンも、、、白ゴハンも、、、ペラペラや〜ん(苦笑)
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またしても観光地の策略にしてやられ、腹いっぱいになれなかったひでぶ〜。
時は既に昼下がり、というか夕方 。
こんで帰るのは忍びない。
どっか他の場所へも行こうじゃないか。
そうじゃないか。
と、次なる観光地を求めて、、、
じゃなく、どっかエエとこを求めて出発。
ガラス張りの箱に監禁されたド○えもんを見つつ、、、
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大好物の羽二重餅に後ろ髪ひかれつつ、、、 |
車を走らせる、永平寺へと。
そして到着、、、
既に閉門時間でございます。
ならばせめて羽二重餅をと車を走らせる、、、
が、コチラも本日終了。
羽二重餅、、、モチモチのノビノビの、、、
あぁぁぁぁ。。。
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ふっ、、、夕日が目に沁みるぜ。。。 |
てなわけで、日帰り福井徘徊はこれにて終幕。
B級遊園地でバンジージャンプを楽しみ、B級グルメであるソースかつ丼を食らい、ブラブラしただけの徘徊でございました。
まぁ、目的のある旅なんてこんなもん。
バンジージャンプが飛べただけで満足だしね、個人的には。
またいつか飛びますよ。
次は何になるか、いつになるかは分からないけどね。
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